あらすじ
日本の独特な民間伝承である「赤不浄」、すなわち出産や月経に伴う血の穢れという概念から着想を得た短編アニメーション『襖の奥』は、ある若い少女の繊細で断片的な思考の深層を掘り下げる。彼女の思考は、明確な論理的連鎖を欠き、時に突然飛躍する傾向を持つ。少女は、閉ざされた内面から外の世界への道筋を求めながら、鏡の裏や襖の奥といった隠された場所に、自身の様々な思いや感情を閉じ込める。このアニメーション短編映画は、川井由美が東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻の1年次作品として、2012年に制作された。本作は、少女の内なる思考と、それが外へと表現されることの間の、目に見えない境界線や葛藤を深く探求する。