あらすじ
北はどこにでも孤独に存在し、そこに全ての北がある。これは、語り手が様々な北で出会った人々の記録である。しかし、語り手の記憶は断片的で要領を得ず、自身の努力が無駄になったのではないかという思いを抱いている。語り手は、鈍い痛みが少しずつ形を変えることで、世界の存在を時折認識するに過ぎない。 このアニメーション映画「幾多の北」の基盤は、月刊文芸誌『文學界』(文藝春秋社刊)の2012年4月号から2014年12月号までの32号にわたって制作された表紙イラストと短いテキストの連載にある。監督の山村浩二は、架空の映画を空想することで、それぞれの独立した表紙を一つの大きな物語のシーンとして捉え、制作したイラストごとにテキストを執筆した。 本作は、日本を拠点とするヤマムラアニメーションと、フランスを拠点とするMiyu Productionsの共同制作作品である。2021年11月6日に開催された第8回新千歳空港国際アニメーション映画祭でワールドプレミア上映された。