あらすじ
「陽だまりの樹」は、1800年代半ば、幕末の日本を舞台に、西洋医学を志す若き医師と、武士道の伝統を守ろうとする若き侍の生き様を描く物語である。この物語は実在の人物をモデルにしており、作中に登場する医師・手塚良庵は漫画家・手塚治虫の曽祖父にあたる人物である。 安政二年(1855年)、江戸の小石川には、伊武谷万二郎と手塚良庵という二人の若者がいた。伊武谷は下級武士の出身で、剣術に秀で、正義感が強く真っ直ぐな性格の持ち主である。一方、手塚は自由奔放な性格で女性好きだが、医師として人命を救うことに情熱を燃やしている。正反対の性格を持つ二人は、激動の時代である幕末(1600年~1868年)を背景に、それぞれの道を歩みながら成長していく。