あらすじ
『ブレイブファイヤーS0・9』は、電力会社のPRアニメコンペのために手塚治虫が制作したアニメスペシャルだが、最終的に落選した作品である。物語の舞台は資源が枯渇した地球であり、これは資源に依存する電力会社にとって、その存在意義を問うような問題のある設定だった。さらに、物語には太陽光を蓄積してエネルギーに変換できる少女型ロボットが登場し、電力会社そのものを不要にしてしまうという、スポンサーの意図とは相容れない内容が盛り込まれている。 物語はさらに皮肉な展開を見せる。ロボットは宇宙にある既存の太陽光発電システムを保護するために自己犠牲を払うのだ。この自己破壊的な行為は、スポンサーである電力会社の利益と、作品が提示するテーマの間に存在する根本的な矛盾を浮き彫りにしている。 手塚治虫が原作、脚本からアニメーション、ナレーションに至るまで、制作のあらゆる面に深く関わったにもかかわらず、このスペシャルが落選したのはほぼ必然だったと言える。手塚自身、電力会社の意図との不一致を十分に認識した上でこの作品を制作したと見られ、エネルギー消費と企業の利益構造に対する痛烈なメッセージが込められた作品となっている。
スタッフ
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