豪華クリエイターが手がけた独自の幻想世界

このMVで特に注目したいのが、アニメーション・キャラクターデザインから脚本・絵コンテ・背景美術まで、ほぼすべてをKukkaが一手に担っているという点だ。Kukkaといえば、映画「サマータイムレンダ」のイラストレーターとして知られる作家で、繊細かつ独特の色彩感覚を持つ。コンポジットはYuji Miyataが担当し、アニメ本編とは切り離された、MVだけの幻想的な世界観が丁寧に構築されている。

楽曲を歌うのはEve。そしてフィーチャリングアーティストとして、ヨルシカのボーカル・suisが参加しているのも大きな話題だ。Eveとsuisという、それぞれ独自の世界観を持つ二人のアーティストが組み合わさることで、作品の持つ神秘的な雰囲気と見事にマッチした楽曲に仕上がっている。

「とんがり帽子のアトリエ」とはどんな作品か

アニメ本編は4月6日より放送開始。原作は白浜鴎によるマンガで、「このマンガがすごい!」をはじめ数々のランキングで上位を獲得してきた、ファンタジー好きなら押さえておきたい一作だ。

物語の舞台は、魔法やドラゴンが日常に溶け込んだ世界。主人公のココは魔女になることを夢見る少女だが、魔法使いは生まれつきの才能が必要だと言われており、その素質を持たない彼女はずっと夢を諦めかけていた。そんなある日、謎めいた旅の魔法使い・キフレイと出会い、「誰もが知っている常識」が必ずしも真実ではないと気づいていく——。魔法の仕組みや世界の秘密を丁寧に積み重ねていく構成が原作ファンから高く評価されており、アニメ版にも期待の声が多い。

原作ファンが注目すべきポイント

作品データベース上のスコアは8.60と非常に高く、長年にわたって支持を集めてきた原作だけに、アニメ化への期待値はもともと相当高かった。今回のMV公開は、アニメ本編の宣伝という枠を超え、一つのアート作品として独立して楽しめる仕上がりになっている。Kukkaのビジュアルセンスが「とんがり帽子のアトリエ」の世界観とどれほど親和性が高いか、ぜひ実際に確認してほしい。

アニメ本編は全13話の構成で、今後どこまでの内容が描かれるのかも気になるところ。MVを入口に作品を知った新規ファンがどれだけ増えるか、そしてアニメがどのような評価を積み重ねていくか、引き続き注目していきたい。