「私もよ」と言い返すヒロインが痛快な溺愛ファンタジー

5月15日、マッグガーデンより「『お前を愛することはない』と言われたので『そうなの? 私もよ』と言い返しておきました。氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活」第1巻が発売された。原作はライトノベル作家の笛路、コミカライズを手がけるのはふじなが薊だ。

本作は、いわゆる「氷の貴公子」タイプの男性主人公と、それに動じないクールなヒロインが織りなす溺愛婚活ファンタジー。「愛さない」と宣言した相手に「私もよ」と涼しく返してしまうヒロインの姿が、タイトルから早くも読者の興味を引く作りになっている。

「塩対応×塩対応」が生み出す新鮮な溺愛の形

この手のジャンルでは、冷徹な貴公子に翻弄される純情なヒロインという構図が定番だが、本作が一線を画しているのはヒロイン側もまったく動じないという点だ。「溺愛もの」でありながら、出発点が互いの「愛さない宣言」というのは、なかなか逆説的で面白い。塩対応同士がどのように距離を縮め、溺愛へと転じていくのか——その過程こそが本作最大の読みどころといえるだろう。

原作はライトノベルとしてすでに一定のファンを持つ作品であり、ふじなが薊によるコミカライズがそのキャラクターたちにどんなビジュアルの命を吹き込んでいるかも注目ポイントだ。帯付きの第1巻カバーからも、ヒロインの凜とした雰囲気と貴公子の美麗さが伝わってくる。

溺愛ファンタジーの新たな切り口として、今後の巻の展開と読者の反応が楽しみな一作だ。続刊の情報にも引き続き注目していきたい。