監督・スタッフ・キャスト情報

本作のメガホンを取るのは、「Shino」名義での音楽PV演出や『デジモンゴーストゲーム』のデジタルモンスターデザインで知られる篠塚タケル。監督に加え、脚本とキャラクターデザインも手がけており、1本の作品に対して多面的に携わっている。音楽は坂口大輔が担当。主演声優には綿矢美穂を迎え、少人数ながらも確かな布陣でまとめられた作品だ。

物語の核心——「捨てたキャラクター」が返ってくる

あらすじは、単調な日常に埋もれながら働くキャラクターデザイナーの「シナノ」が主人公。商業主義に飲み込まれた仕事、SNS上でも感じる帰属感のなさ——そんな孤独を深めていたある日、かつて描いて捨てた落書きのキャラクター「コヤミ」が狐のマスクをつけて現れる。次々と蘇る"廃棄された創造物たち"と共に、現実と想像の境界が揺らぎはじめる。

自分の内側をさまよいながら、シナノは彼らが自分自身の断片——孤独の形——であることに気づき、それを抱えながらも創り続けることを選ぶ。

「次世代クリエイター育成」を掲げる新ブランドの第1弾として

ETERNA Animationは、東映アニメーションが「次世代のクリエイターを発掘し、育て、力を与えること」を理念に立ち上げたブランドで、オリジナル作品と若手人材に特化した展開を目指している。その旗揚げ作品が、キャラクターデザイナーの孤独と創作をテーマにした本作というのは、なかなか示唆的な選択だ。

篠塚タケルは映像作家としてのキャリアを積んできた人物であり、いわゆる「アニメ業界の大ベテラン」ではない。そこにあえて第1弾を任せる判断には、ブランドの理念が言葉だけでないことが透けて見える。30秒の予告映像からも、詩的な映像言語と象徴的なビジュアルへのこだわりが感じられ、「商業アニメとは異なる文脈」で語られるべき作品になりそうな予感がある。

クリエイターとしての葛藤や孤独を、ファンタジーの文法で描く本作。続報や正式リリース情報が出そろうにつれ、その全貌が明らかになっていくはずだ。