あらすじ
荒んだ生活を送るド・ゴヌの前に、ある日突然、背が高く整った顔立ちの男が現れる。男はド・ゴヌに正面から言い寄り、ホテルまで追いかけてくる。しつこい男に圧倒されながら横たわるド・ゴヌの脳裏には、初夏の街灯の下、雨に濡れた子犬のようにしょんぼりとした唇の少年が重なる。「俺が買ってやった酒を飲んでおいて、なんで他の男とセックスしてるんだ?」という男の言葉で、ド・ゴヌは自分がかつて、その少年の初恋の相手であり、あの夜のオレンジ色の光の中を舞っていた小さな虫のような存在であったことを、すっかり忘れて生きてきたことに気づく。