回復スキルゼロ、でも「火葬」で敵を焼き尽くす
本作の主人公・ダイシは、会社を辞めて探索者に転身した脱サラ男。職業こそ"僧侶"だが、肝心の回復スキルを一切習得していないという致命的な欠陥を抱えている。パーティに加えてもらえないまま、初めてのダンジョンをソロで踏破する羽目になるというのが序盤の展開だ。
それでも根性でスライムを撃破し、レベルアップを果たしたダイシ。しかし覚えたスキルは回復でも補助でもなく、「火葬」——敵を丸ごと焼き尽くすというおよそ僧侶らしくない攻撃技だった。"僧侶なのに回復ができない"という定番の落ちこぼれ設定に、「火葬」という職業名とシナジーのある独特のスキルを組み合わせたセンスは、読者の興味を引くに十分なフックになっている。
原作小説からコミカライズへ——作品の背景と見どころ
原作は十森メメによる小説で、コミカライズを担当するのはのね。ジャンルはダンジョン探索系のファンタジーだが、「脱サラ」「僧侶」「火葬」という組み合わせが生み出す独自のユーモアと世界観が持ち味だ。主人公が社会人経験を持つ中途半端な立場から成り上がっていく構図は、読者が感情移入しやすいラインでもある。
タイトルに「配信」という言葉が含まれていることも気になるポイントで、ダンジョン探索を配信するという現代的な要素が物語にどう絡んでくるのかも、読み進める上での楽しみのひとつになりそうだ。落ちこぼれ僧侶の規格外な冒険がどこまで広がっていくのか、今後の展開に注目したい。