分割占領という重い設定と、タイムリープというSFギミックを組み合わせた意欲作で、タイトルに含まれる「日本正史奪還」というフレーズが、物語の核心を端的に示している。
「リヴァイス」とはどんな作品か
タイトルの「リヴァイス」は「revise(改訂・修正する)」を想起させる造りで、歴史そのものを書き直すという物語のテーマと重なる。サブタイトルにある「さくら」と「まつり」は登場人物の名前と思われ、ふたりの少年(あるいは少年少女)が主人公となり、分割占領された日本という絶望的な現実を変えるべく過去へと飛ぶ——そうした骨格が見えてくる。
分割占領された日本というディストピア設定は、冷戦期のSF小説や近年の歴史改変ものが好むモチーフだが、現代の読者にとってもリアリティを持って響く重さがある。そこにタイムリープという少年マンガ的な突破口を組み合わせることで、重厚な世界観と疾走感のあるアクションが両立できる構造になっている点は、連載序盤から注目したいところだ。
掲載誌と作者について
掲載誌のヤングチャンピオン烈は秋田書店が発行するヤング向けマンガ誌で、硬派な作風の作品を多く擁してきた。歴史・社会系のテーマと相性が良い誌面だけに、「リヴァイス」のような設定の作品が育つ土壌としては申し分ない。
作者の西山優里子は、これまでにも独自の世界観を持つ作品を手がけてきた作家だ。今回のような大きなスケールの歴史改変SFに挑むことで、新たな代表作となる可能性を秘めている。「さくら」と「まつり」というふたりのキャラクターがどのように描き分けられ、どんな絆で過去の戦場を駆け抜けるのか——キャラクター造形の部分も、序盤の読みどころになるだろう。
連載がどのような歴史的転換点を舞台に選ぶのか、そして「日本正史奪還」の結末がどこへ向かうのか、今後の展開が待ち遠しい一作だ。