「こっそり応援するはずが」──あらすじと作品概要

本作の主人公は、BL小説の世界に転生してしまった令嬢。彼女の目的はただひとつ、推しカップル(推しカプ)の甘い関係を陰ながら見守り、愛でること。ところが思惑とはまったく逆に、なぜか周囲の男性キャラクターたちから好意を向けられてしまうという、ままならない状況に巻き込まれていく。

原作は姫沙羅によるライトノベルで、BL世界転生という設定にヒロインの「観察者に徹したい」という強い意志を組み合わせた点がユニーク。推しカプの尊さを享受したいのに自分がモテてしまうという構図は、読者の笑いと共感を同時に引き出す。コミカライズを担当する木犀あまたは、キャラクターの表情や感情の機微を丁寧に描くことで知られており、この絶妙なすれ違いコメディとの相性に期待が高まる。

BL転生ものの新潮流──なぜ今この作品が面白いのか

近年、「BL作品の世界に転生・憑依する女性主人公」というジャンルは着実に支持を広げている。多くの場合、主人公はあくまで推しカプを成就させるために奔走するのだが、本作の面白さはそこに「本人の意思に反してヒロイン化してしまう」というひねりを加えた点にある。

推しカプを守ろうとすればするほど自分が目立ってしまうというジレンマは、ファン心理のあるあるをそのまま物語に昇華したとも言える。原作ファンからは「主人公のリアクションが最高」「推しカプへの愛が重くて笑える」といった声も多く、コミカライズでそのテンポ感がどこまで再現されるかが注目ポイントだ。

連載は始まったばかりで、今後のストーリー展開やキャラクター描写がどのように積み重なっていくか、引き続き追いかけていきたい。