学園カーストの頂点と底辺が交差する、異色の愛憎サスペンス

6月15日発売の別冊少年チャンピオン7月号(秋田書店)にて、新連載「キミの顔で僕にキスして」の第1話が掲載された。原作を蔵人幸明、作画をWOOMAが担当する本作は、巻頭カラーという華々しい形でのスタートとなった。

本作の舞台は学園。物語の軸となるのは、スクールカーストの最上位に君臨する男子と、最下位に置かれた男子という、対極に位置する二人の関係だ。タイトルの「キミの顔で僕にキスして」という言葉が示す通り、単純な友情や恋愛にとどまらない、ねじれた感情と緊張感が渦巻くサスペンス色の強い作品として描かれる。

原作・作画が組み合わさった布陣に注目

原作の蔵人幸明は、複雑な人間関係や心理描写を得意とするストーリーテラーとして知られる。作画のWOOMAは繊細かつ表情豊かな絵柄が特徴で、キャラクターの内面を視覚的に伝える力に定評がある。この二者が組んだことで、カースト社会の息苦しさや登場人物たちの歪んだ感情が、より鮮烈に表現されることが期待できる。

学園カーストを題材にした作品は数多く存在するが、本作が「愛憎サスペンス」という切り口を前面に打ち出している点は興味深い。上位と下位という明確な力関係の中で生まれる感情は、純粋な好意だけでは済まない複雑さを孕んでいる。その歪みをどこまで深く掘り下げていくかが、本作の読みどころになりそうだ。

別冊少年チャンピオンは近年、個性的な新連載を積極的に展開しており、本作もその流れに乗る一本となった。第1話の反響次第では、早くも今後の展開への期待が高まるだろう。続報や単行本化の情報にも引き続き注目したい。