本作は、かつて学校のトップに君臨していた主人公が、ある日現れた編入生に首席の座を奪われるところから物語が動き出す。成績でも何でも張り合ってきた"宿敵"同士の男女が、なぜか結婚することになってしまうという、ちょっとひねりの効いた設定が目を引く。愛の言葉ひとつ素直に言えない不器用な二人が、夫婦という関係の中でどうすれ違い、どう歩み寄っていくのかが見どころだ。
「幸福にはほど遠い結婚」から始まるラブストーリー
タイトルにある「幸福にはほど遠い結婚」というサブタイトルが、この作品のトーンをよく表している。甘いだけのロマンスではなく、互いにプライドが高く、素直になれない二人のぶつかり合いと、その奥にある感情の揺れ動きを丁寧に描いていくことが予想される。
ライバル関係から夫婦関係へ、というのはラブコメにおける定番の一つではあるが、「宿敵」という言葉をあえてタイトルに据えることで、二人の間にある根深いわだかまりや複雑な感情が物語の核になることが伝わってくる。単純に「実は好きでした」では終わらない、泥臭くて人間くさい関係性の変化に期待が高まる。
作者・大河きっぷとCheese!という舞台
作者の大河きっぷは、少女マンガシーンで注目を集めてきた作家だ。Cheese!は小学館が発行する月刊少女マンガ誌で、大人の恋愛から胸キュンのラブストーリーまで幅広い作品を擁しており、本作のような「一筋縄ではいかない関係」を描くには打ってつけの舞台といえる。
連載は始まったばかりで、まだ二人の関係性の全容は明かされていない。「宿敵が夫婦に」という状況がどのように生まれたのか、そしてこじれにこじれた二人がどんな結末へ向かうのか、今後の展開から目が離せない。