人間の「感情」が動力源になる世界

「DIGIMON BEATBREAK」の舞台となるのは、人間の思考や感情――「e-Pulse」と呼ばれるエネルギー――がAIデバイス「サポタマ」の動力源として機能している近未来世界。テクノロジーと人間の内面が深く結びついた、これまでのデジモン作品にはなかった独自の設定が目を引く。

物語の主人公は天馬奏という少年。彼のサポタマからゲッコーモンが突然現れたことをきっかけに、社会を混乱に陥れる暴走デジモンたちの問題と、e-Pulseによって腐敗していくシステムの闇に迫る秘密チーム「グローイングドーン」へと加わっていく。アクション、アドベンチャー、SFの要素を掛け合わせた重層的なストーリーが期待できそうだ。

30周年の節目に贈る、完全新作

デジモンシリーズは1997年のデジタルモンスター(液晶玩具)誕生を起点に、アニメ・ゲーム・カードゲームと幅広いメディアで長年にわたってファンを獲得してきた。「デジモンアドベンチャー」から始まったアニメシリーズは世代を超えて愛され、近年も「デジモンゴーストゲーム」(2021〜2023年)など意欲的な新シリーズが続いている。

そのメモリアルな30周年という節目に、完全オリジナル作品で勝負に出るという姿勢は注目に値する。過去のシリーズへのノスタルジーに頼らず、新しい世界観と設定で新規層にもアプローチしようという意図が透けて見える。「e-Pulse」という人間の感情を可視化・資源化するコンセプトは、現代のAI社会への問いかけとも読めるだけに、子どもだけでなく大人のファンにも刺さる作品になる可能性を秘めている。

制作を担う東映アニメーションは言うまでもなくデジモンアニメの総本山であり、長年シリーズを支えてきた信頼のスタジオ。その実績があるからこそ、新しい挑戦にも安心感がある。一方で、キャストやスタッフの詳細、放送枠、PVなどはまだ公開されておらず、続報が待たれる状況だ。

現時点では話数や放送局の詳細など未発表の情報も多く、これから明らかになる要素が多い。デジモン30周年という大きな看板を背負った本作の続報に、引き続き注目していきたい。