劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来が、国内興行収入400億円を突破した。観客動員数は2734万人に達しており、400億円超えは日本映画史上わずか2作目という前人未踏の領域に踏み込んだことになる。
吾峠呼世晴による原作漫画を映像化した本作は、鬼殺隊と上弦の鬼たちが激突する「無限城編」を描く劇場版の第一章。2025年に公開が始まり、炭治郎たちが無限城に引き込まれてからの激闘を、スクリーンいっぱいのアクションで描き出した。テレビアニメシリーズで積み重ねてきた世界観とキャラクターの魅力がそのまま劇場版に引き継がれており、ファンのみならず幅広い層が劇場に足を運んだ。
400億円という数字が持つ意味は、単純な「大ヒット」という言葉では収まらない。これまでこの壁を越えた日本映画は、同じ「鬼滅の刃」の「劇場版 無限列車編」(2020年)ただ1本だけだった。つまり今回の無限城編は、その唯一の先例を打ち立てた作品の続編として、同じ高みに到達したことになる。シリーズとして2度この記録を達成したのは、世界的に見ても異例中の異例といえる。
無限列車編が公開された2020年はコロナ禍の真っ只中であり、あの状況下で歴史的な数字を叩き出したことがいかに衝撃的だったかは今も語り草だ。今回の無限城編はそのような特殊な社会状況があったわけでもなく、純粋な作品の力で2734万人を劇場に呼び込んだ。この事実は、鬼滅の刃というコンテンツが一時のブームではなく、確固たるファンベースを持つ作品であることを改めて証明している。
ufotableの映像クオリティについても触れずにはいられない。無限城という、まさにアニメーションで描くために生まれてきたかのような舞台を、同スタジオがどう料理するかに注目が集まっていたが、その期待に十分応えた結果がこの数字に表れているといえるだろう。水柱・冨岡義勇と炎柱・煉獄杏寿郎の戦いを描いた前作に続き、今作では上弦の参・猗窩座との対峙が大きな見どころとなっている。
第一章という副題が示す通り、無限城編はまだ続く。今後発表される第二章以降の情報にも、引き続き注目していきたい。