『86―エイティシックス―』の原作者として知られる浅野朔が、新たなライトノベルシリーズを6月にスタートさせることが明らかになった。イラストはnecomiが担当し、世界観イラストには尾崎いまりが起用されるという布陣だ。

新シリーズのジャンルは「霊術×近未来アクション」と銘打たれており、現時点で判明しているのはこのコンセプトとスタッフ情報が中心となっている。イラストレーターのnecomiは繊細かつ洗練されたキャラクターデザインで定評があり、世界観イラストを手がける尾崎いまりとのタッグがどのようなビジュアルを生み出すのか、早くも期待が高まっている。

浅野朔といえば、やはり代表作は『86―エイティシックス―』だ。差別と戦争という重いテーマを、緻密な世界観構築と骨太なキャラクター造形で描き切ったこの作品は、ライトノベル界に大きな衝撃を与えた。アニメ化もA-1 Picturesが手がけ、その高い完成度でファンを熱狂させたことは記憶に新しい。

そんな浅野朔が次に選んだのが「霊術」というキーワードである。『86』がSF色の強い近未来ミリタリー作品だったのに対し、霊術という要素が加わることで、どのような世界観が構築されるのかは純粋に興味深い。ただ「近未来アクション」という軸は維持されており、浅野朔が得意とするシリアスで骨のある物語性は引き継がれるのではないかと予想できる。

『86』のファンであれば、浅野朔の筆が生み出すのは単なるエンターテインメントにとどまらない、社会的なメッセージや人間の本質に迫る物語だということはよく知っているはずだ。霊術という一見するとファンタジー寄りの設定を、彼女がどのように料理するのか。近未来というリアリティのある舞台と組み合わせることで、独自の緊張感が生まれる可能性は十分にある。

necomiのイラストとの相性という点でも期待は大きい。繊細な線と色彩感覚を持つnecomiのビジュアルが、浅野朔の描く世界にどう寄り添うのか。世界観イラストを別途担当する尾崎いまりの存在も、この作品の世界観の広がりと奥行きへのこだわりを感じさせる。

6月の刊行に向けて、タイトルや詳細なあらすじなど、続報が出てくるのはこれからだ。浅野朔の新たな挑戦がどのような形で幕を開けるのか、続報を待ちたい。