沖田さとりによる新連載「白線に展転」が、4月6日発売の月刊少年マガジン5月号(講談社)にて巻頭カラーでスタートした。孤独な少年とヤクザという異色の組み合わせを軸に据えた、青春バスケ譚として注目を集めている。

物語の主人公は、"当たり前"がわからず学校でなかなか周囲に馴染めない少年・柊木雀。ある日、路上でタバコを吸う男・三鷹修に対して「路上は禁煙です」と臆せず指摘してしまう。その翌日、街中のバスケコートで三鷹と再会した雀は、彼からバスケットボールの手ほどきを受けることになる——そんな出会いから物語は動き出す。

バスケ漫画といえばスポーツ青春ものの定番ジャンルだが、本作が一線を画すのは、指導役がヤクザという設定だ。ルールを律儀に守る孤独な少年と、社会のはみ出し者であるヤクザが、コートの上で交わるというギャップは、読者の興味を引くフックとして非常に機能している。「当たり前がわからない」という雀の内面描写は、単なるスポーツものに留まらない、人間ドラマとしての深みを予感させる。

作者の沖田さとりは、「おっさん、転生して天才役者になる」などで知られる作家で、キャラクターの感情を丁寧に積み上げる筆致に定評がある。その沖田さとりが青春×バスケ×ヤクザというジャンルをどう料理するのか、ファンとしては期待せずにいられない。

巻頭カラーという形での華々しいデビューは、編集部の本作への期待の高さを示している。第1話の段階から、雀と三鷹の関係性がどう変化していくのか、またバスケを通じて雀が何を掴んでいくのかという縦軸が明確に見えており、連載としての骨格はしっかりしている印象だ。

今後、雀が抱える"当たり前がわからない"という内面の謎がどう掘り下げられるのか、そして三鷹がヤクザでありながら少年の導き手となる経緯にどんな背景が隠されているのか、続巻での展開が楽しみなところだ。月刊少年マガジンの新たな看板作となるポテンシャルを秘めた本作、今後の情報にも引き続き注目していきたい。