有海ちるによる新連載「妻と再び恋するミッション」が、2025年4月15日発売の月刊コミック誌「ハルタ」Vol.133(KADOKAWA)にてスタートした。

地球の「繁殖方法」を学びにきた宇宙人と、すれ違い夫婦の物語

タイトルだけ見ると一体どんな話なのかと思わず二度見してしまうが、「妻と再び恋するミッション」はその名の通り、ユニークな設定を軸にした作品だ。地球の繁殖方法——つまり「恋愛」や「夫婦の絆」——に興味を持つ宇宙人が登場するいっぽう、舞台となるのはすっかり仲が冷え切ってしまった夫婦の関係。宇宙規模の好奇心と、どこにでもありそうな夫婦の倦怠感というギャップが、この作品最大の武器になりそうだ。

作者の有海ちるは、独特のユーモアセンスと人間関係の機微を描くことに定評のある作家。ハルタという舞台は、「乙嫁語り」や「ダンジョン飯」など個性派作品を数多く輩出してきた雑誌であり、一筋縄ではいかない設定の作品が育ちやすい土壌がある。そういった意味でも、この新連載はハルタらしい一本と言えるだろう。

SF×夫婦もの、という新鮮な組み合わせに注目

近年、夫婦や家族の関係をリアルに描いた作品はマンガ界でも増えているが、そこに宇宙人という外部の視点を持ち込むのは非常に面白いアプローチだ。「地球の常識」を知らない存在に恋愛や夫婦の在り方を説明しようとするとき、主人公たちは自分たちの関係を改めて客観的に見つめ直すことになる。そのプロセスが、冷え切った夫婦が「再び恋をする」きっかけになるのだろう。

設定のSF的なユニークさと、夫婦関係というリアルな人間ドラマをどう融合させていくか——そこが連載を通じての最大の見どころになるはずだ。コメディとして読めるのはもちろん、夫婦のすれ違いや再生を丁寧に描いてくれるなら、グッとくる場面も出てくるかもしれない。

「ハルタ」Vol.133は現在発売中。今後の展開と、有海ちるがこの奇妙で温かみのある設定をどう料理していくのか、続巻を追いかけていきたい。