あらすじ
憑物語は、阿良々木暦の身に突如として訪れた異変と、その真相を追う怪異譚である。大学受験を控えた2月のある日、暦は妹の月火と入浴中に、自身の体に「見過ごせない」変化が起きていることに気づく。それは、吸血鬼の特性が薄れ、人間へと戻りつつあるという異変であった。かつて千石撫子を巡る事件が貝木泥舟の暗躍によって収束した後、暦が経験する新たな怪異であった。自身の変化に戸惑った暦は、吸血鬼の眷属である忍野忍に相談を持ちかけ、さらに不死身の怪異殺しである影縫余弦と、その式神である斧乃木余接に連絡を取る。この異変は、暦がこれまで関わってきた数々の怪異に対する、何らかの報いなのだろうか。物語は、暦が自身の過去の行いと向き合い、その変化の根源を解き明かす過程を描きながら、責任や償い、そして「物語」シリーズ全体を貫く絆のテーマを深く掘り下げていく。