戦孤児の少年・半蔵が歩む忍の道
本作の主人公は、戦で親を失った孤児の少年・半蔵。女忍の夜沱(やた)に拾われ、忍として育てられた彼が、十三人の女忍たちとともに愛と戦いを繰り広げるのが本作の骨子だ。強くて凶悍な女忍たちに囲まれながら成長していく半蔵の姿は、前作「六道の悪女たち」でも描かれた「強い女性キャラクターと主人公の関係性」という中村勇志の十八番が存分に発揮された設定と言えるだろう。
「六道の悪女たち」から続く中村勇志ワールド
中村勇志といえば、ヤンキー少女たちに囲まれた男子高校生の青春を描いた「六道の悪女たち」で広く知られる存在だ。同作はアニメ化もされ、強烈な個性を持つ女性キャラクターたちと、そんな彼女たちに真摯に向き合う主人公という構図がファンから熱い支持を集めた。
新作「半蔵と十三人の女忍たち」は舞台を現代の学校から忍の世界へと移しながらも、その根幹にある「多数の強烈な女性キャラクターと一人の少年」という関係性はそのまま継承されている。前作ファンにとっては馴染みやすい構造でありながら、時代劇・忍者という新たなフィールドを得たことで、アクションや世界観の広がりにも期待が持てる。
十三人という多彩なキャラクター数は、前作でも際立っていた中村勇志のキャラクター造形力が存分に試される舞台でもある。一人ひとりの個性がどのように描き分けられ、半蔵との関係がいかに深まっていくか——第1巻を読み終えた後には、続巻への期待が自然と膨らんでくるはずだ。
第1巻は現在発売中。今後の巻でどのように物語が展開していくか、続報に注目したい。