監督自らのメッセージで期待感を高める
今回公開されたビデオメッセージは、本作の監督を務める太田稔氏が直接ファンへ向けて語りかける内容となっており、配信開始直前のタイミングでの公開とあって、注目を集めている。具体的なメッセージの内容は作品への思いや見どころに触れたものとみられ、7月5日のNetflix世界配信に向けた機運を一気に高める演出といえる。
明治の伏見を舞台にした、少女の目覚めと冒険の物語
本作の舞台は明治40年(1907年)の夏、京都・伏見。酒造家の次女として生まれた15歳の百川稲子は、何をやっても空回りし、父親に叱られる毎日を送っている。彼女の心の支えは神への祈りのみ——そんな稲子が伏見稲荷神社で出会うのが、神の存在を否定し「やがて電気の時代が来る」と熱く語る奔放な若者・坂本喜八だ。
さらに稲子の家では、本人の意思を無視した縁談が突然持ち上がる。自分の人生を自分で選べない理不尽さに希望を失いかけた稲子に、喜八は手を差し伸べる。信仰と科学、旧時代と新時代、そして少女の自立——こうした対比を軸に据えた、重層的な青春冒険譚だ。
京都アニメーション制作という大きな期待
本作で特に注目したいのが、制作スタジオにKyoto Animationが名を連ねている点だ。Heart Company、Rakuonsha との共同制作という体制ではあるが、京都アニメーションが関わる新作というだけで、クオリティへの期待値は自ずと高まる。緻密な作画と繊細なキャラクター描写を得意とする同スタジオが、明治期の京都という歴史的な舞台をどう映像化するかは、原作ファンのみならずアニメファン全体にとっても見どころとなるはずだ。
また、監督の太田稔氏が自らビデオメッセージを発信したことは、作品への強い思い入れを感じさせる。配信まであとわずか、続報や追加映像にも引き続き注目していきたい。