第1話放送を祝し、井上雄彦がイラストを寄せる

三原和人原作によるTVアニメ「ワールド イズ ダンシング」の第1話が7月2日に放送され、その節目を祝うように、漫画家・井上雄彦からお祝いイラストが到着した。同時に、オープニング映像も解禁されている。

井上雄彦といえば、バスケットボールを題材にした「SLAM DUNK」や、宮本武蔵を主人公にした歴史大作「バガボンド」で知られる、日本を代表する漫画家のひとり。「バガボンド」では日本の歴史と精神性を深く掘り下げてきた彼が、同じく日本の歴史をテーマにした本作へ祝福のイラストを贈ったことは、作品の持つ重みをあらためて感じさせる出来事だ。

14世紀の日本を舞台に描く、能の誕生秘話

「ワールド イズ ダンシング」は、14世紀の日本を舞台にした歴史ドラマ。旅回りの劇団で役者として生きる12歳の少年・鬼夜叉が主人公だ。「なぜ右足ではなく左足を踏むのか」「なぜある演技は評価され、別の演技はそうでないのか」「そもそも人はなぜ踊るのか」——彼の目にはすべてが恣意的に映り、自身が演じることの意味を見出せずにいる。

しかし、荒れ果てた小屋での偶然の出会いが、彼の人生を大きく変えていく。鬼夜叉とは、後に現代能の基礎を築いたとされる世阿弥元清の幼少期の名。本作は、その世阿弥が芸術家として成長していく過程を、フィクションを交えながら描いた意欲作だ。

原作は三原和人によるマンガで、アニメーションはCygames Picturesが手がける。全13話構成で、ジャンルはドラマ。能という日本固有の芸術形式の誕生を、少年の内なる問いと重ねて描くという題材の独自性は、国内外問わず注目を集めている。

「バガボンド」作者の祝福が意味するもの

今回、井上雄彦がお祝いイラストを寄せたことには、単なる業界内の交流以上の意味があるように思える。「バガボンド」で剣豪・宮本武蔵の精神的な遍歴を描き続けた井上氏と、能の創始者・世阿弥の幼少期を追う本作は、「日本の歴史の中で芸を極めた人間の物語」という点で深く響き合う。その井上氏が本作に注目し、祝福の筆を執ったという事実は、原作・アニメ双方のクオリティへの期待を高めてくれる。

Cygames Picturesはこれまで「グランブルーファンタジー The Animation」などを手がけてきたスタジオだが、本作のような歴史ドラマでどのような映像表現を見せるのかも、ひとつの見どころだ。解禁されたOP映像の仕上がりも含め、第1話の内容がどのような反響を呼ぶか、今後の展開から目が離せない。