垢抜けない女子たちの飼育部に、初めての男子が現れた
本作の主人公は、モテない女子高生・山形嵐。彼女が部長を務める飼育部には、同じように垢抜けない"喪女"たちが集まっている。そんな彼女たちの日常が一変するのは、飼育部に初めての男子生徒・売野彰が入部してきたことがきっかけだ。父親以外の男性とまともに話したことすらない嵐にとって、これは人生初の大事件。乙女心に目覚めてしまった喪女たちの、不器用すぎる恋の行方が描かれていく。
タイトルの「チョロい」という言葉には、恋愛経験ゼロの女の子たちがちょっとしたきっかけで簡単に恋に落ちてしまう様子が込められているのだろう。「絶望的な恋」というキーワードが示すように、甘いだけのラブコメではなく、どこかほろ苦い感情も描かれていきそうだ。
習井和が描く「喪女」シリーズの新章
作者の習井和は、喪女(もじょ)と呼ばれる恋愛経験の乏しい女性たちを主役に据えた作品を手がけてきたシリーズの書き手として知られている。今作はその新連載にあたり、舞台を高校の部活動に設定することで、青春の瑞々しさと恋愛弱者ならではのおかしみを掛け合わせた構成になっている。
飼育部という、どこか地味で目立たない部活を舞台に選んだのも興味深い。華やかな部活とは対極にある空間に集まった女の子たちが、そこで初めて異性という存在を意識していく——という設定は、共感と笑いの両方を引き出すポテンシャルを十分に持っている。
「喪女」ものの系譜を引き継ぐ新たな青春コメディ
近年、いわゆる「非モテ女子」を主人公にした作品はコミック誌でも一定の支持を集めるジャンルとなっている。自己肯定感の低さや恋愛への不慣れさを笑いに変えながらも、その内側にある切実な感情をきちんと描くことで読者の心をつかむ作品が多い。「チョロいんだよ喪女やろー!」も、そうした系譜に連なる一作として期待が高まる。
連載はまだ始まったばかりだが、キャラクターたちの関係性がどのように動いていくのか、また売野彰という男子生徒がどんな人物として描かれていくのかが今後の読みどころになりそうだ。月刊コミックヘヴンの次号以降、続報に注目していきたい。