本作は、ラブホテルが立ち並ぶ街の一角にある家系ラーメン店を舞台に、陽気な店主と、それぞれ悩みを抱えて訪れる客たちの姿を描くオムニバス形式の作品だ。
舞台は「ラブホ街のラーメン屋」という絶妙な設定
タイトルの「FUNK LOVE」という言葉が示すように、本作は少しくたびれた、でも温かみのある空間を物語の核に据えている。ラブホテル街という、人々の欲望や孤独、迷いが交差するような場所にラーメン屋を置くという設定は、オムニバス形式との相性が抜群だ。客それぞれが異なる事情を抱えてカウンターに座り、陽気な店主との会話の中で何かが動く——そんな構造が透けて見える。
家系ラーメンというジャンルも興味深い選択で、こってりとした豚骨醤油スープのように、人間の感情も濃くて複雑であることを暗示しているようにも読める。食を通じた人間ドラマというフォーマットは、マンガ表現との親和性が高く、読者が感情移入しやすいのも強みだろう。
作者・淡島白桃とwebアクションという舞台
作者の淡島白桃は、独特の空気感と人物描写で知られる作家だ。今回の連載媒体となるwebアクションは、「波よ聞いてくれ」や「ミリオンジョー」など、個性の強い作品を多数輩出してきたプラットフォームであり、本作のような人間ドラマ系の作風との相性も期待できる。
オムニバス形式のマンガは、1話完結の読みやすさと、積み重なることで見えてくる世界観の厚みという二つの魅力を持つ。本作がどのように客たちのエピソードを紡ぎ、ラーメン屋という空間に深みを与えていくのか、連載が進むにつれてその全貌が明らかになっていくはずだ。今後の更新が待ち遠しい一作である。