コアミックスのWEBゼノン編集部にて、亀八泰による新連載「世渡れ! 高虎 ~戦国理不尽転職記~」が2026年3月27日より連載をスタートした。

タイトルにある「高虎」とは、戦国時代から江戸時代初期にかけて活躍した武将・藤堂高虎のこと。築城の名手として知られ、生涯で主君を7度も替えたという異色の経歴を持つ実在の人物だ。本作はその高虎の波乱に満ちた「転職」人生を、現代でも通じるハラスメントや理不尽な職場環境というテーマで切り取ったコメディ作品となっている。

「主君の命は絶対」という封建的な価値観が支配する戦国社会は、現代の視点から見れば理不尽の塊だ。理由もなく叱責される、手柄を横取りされる、気分次第で命令が変わる……そんな状況を、高虎がどんな知恵と機転で乗り越えていくのかが本作の読みどころになるだろう。

サブタイトルの「戦国理不尽転職記」という言葉が示すとおり、本作は単なる歴史マンガにとどまらない。現代人が共感できる「働き方」や「人間関係」の悩みを戦国時代に投影することで、笑いながらも妙にリアルな読み心地を生み出す構成が期待できる。歴史ファンにはもちろん、職場の理不尽に日々苦しむ社会人にも刺さる内容になりそうだ。

作者の亀八泰については現時点で詳細なプロフィールが明らかになっていないが、WEBゼノンはこれまでも個性的な作家を積極的に起用してきた媒体だけに、新たな才能の登場として注目したい。キービジュアルも公開されており、作風の雰囲気をひと足早く確認することができる。

藤堂高虎という題材は歴史好きの間では知名度が高い一方、マンガや映像作品での主役起用はさほど多くない。「何度も主君を替えた男」という史実は、現代風に言えば「転職を繰り返すビジネスパーソン」そのものであり、このキャラクターをコメディの主人公に据えた着眼点は非常に面白い。忠義一辺倒の武将像とは一線を画す、したたかでリアルな人間像がどう描かれるか、連載の行方が楽しみだ。

今後の話数が重なるにつれて、高虎の「処世術」がどのように磨かれていくのか、続報と合わせて注目していきたい。