本日4月20日発売のヤングキングBULL10号(少年画報社)にて、2本の新連載が同時にスタートした。野部優美による「ゴリラ」と、落合裕介による「死命手配師」の2作品だ。

2作品の内容をチェック

「ゴリラ」(野部優美)は、港町を舞台に巨漢の主人公が繰り広げるヒューマンドラマ。その圧倒的な体格から「ゴリラ」と呼ばれる人物が、港という人間模様の濃い土地でどのような物語を紡ぐのか、タイトルのインパクト以上の人間的な温かみや深みが期待できる作品だ。

「死命手配師」(落合裕介)は、死者が見える住職を主人公にしたサスペンス。霊的な能力を持つ宗教者が、見えてしまう死者たちとどう向き合い、何を「手配」していくのか──ミステリアスな設定が読者の興味を引きつける。

同号でのW新連載が意味するもの

ヤングキングBULLは、青年マンガ誌のなかでも比較的こじんまりとした誌面ながら、独自の空気感を持つ作品を継続的に送り出してきた雑誌だ。今号でのW新連載スタートは、誌面の活性化を図る編集部の意気込みを感じさせる。

「ゴリラ」と「死命手配師」は、ジャンルも作風もまったく異なる。ヒューマンドラマとサスペンスという対照的な組み合わせで同時に打ち出してきたことで、幅広い読者層へのアプローチを狙っているとも読み取れる。

野部優美は温かみのある人間描写に定評があり、港町という舞台設定がそのタッチを活かす土壌になりそうだ。一方の落合裕介は、「死者が見える住職」という設定の奇抜さを、どこまでサスペンスとして昇華させるかが見どころになる。宗教的な世界観とミステリの相性は決して悪くなく、うまく噛み合えば独自の読み心地を生み出せるジャンルでもある。

両作品ともに初回の反響次第で今後の展開が大きく変わってくるだけに、次号以降の掲載内容にも注目しておきたい。