死の刻印が少年を地下病院へ誘う

本作は、原作を川角、作画をラットマンが担当する読み切り作品。身体に現れたら1週間以内に死亡するという「死の刻印」を軸に物語が展開する。

刻印が身体に出てしまった主人公の少年は、その治療を求めて地下に存在するという都立逆十字病院を訪れる。そこで彼を待ち受けていたのは、異形の医者たちと謎めいた少女。病院という日常的な空間に「逆十字」という不穏なモチーフを組み合わせたタイトルからも、独特のダークな世界観が伝わってくる。

「死のタイムリミット」という王道の緊張感

少年ジャンプ系の読み切りといえば、限られたページ数でいかに読者を引き込むかが勝負になる。本作は「1週間で死ぬ」というカウントダウン設定を軸に据えることで、冒頭から物語に緊張感を持たせる構成になっている。タイムリミット系のサスペンスはジャンプ読者にも馴染みの深いフォーマットだが、そこに「異形の医者」「謎の少女」「地下病院」といったダークファンタジー的な要素を重ねることで、独自の色を打ち出している点が興味深い。

作画担当のラットマンは、そのペンネームからも個性的な作家性が感じられる。読み切りという形式ながら、世界観の密度と画力がどこまで発揮されているか、実際に読んで確かめたいところだ。

読み切りとして公開された本作が今後どのような反響を呼び、連載化への道を歩むのかどうか、引き続き注目していきたい。