「映画ドラえもん のび太の蒸気時間車」は、ドラえもんとのび太たちが時空を超えて19世紀のロンドンへと飛び込む、完全オリジナルストーリー。監督は2020年よりTVアニメ「ドラえもん」に携わってきたスタッフが務め、脚本はヨーロッパ企画の主宰として知られる劇作家・上田誠が手がける。

19世紀ロンドン×タイムトラベルという新鮮な組み合わせ

「映画ドラえもん」といえば、南海の孤島や宇宙、恐竜時代など、毎年異なる舞台設定でのび太たちの冒険を描いてきた。今回の19世紀ロンドンは、蒸気機関が産業革命を牽引した時代——霧と煤煙に包まれたヴィクトリア朝の街並みは、シリーズの歴史の中でも特に異色のビジュアルになりそうだ。タイトルにある「蒸気時間車」という言葉からも、時間旅行と蒸気機関を組み合わせた独自のガジェットが登場するのではと期待が高まる。

脚本・上田誠という異色の起用が鍵を握る

注目したいのが、脚本を担当する上田誠の存在だ。ヨーロッパ企画の看板劇作家として「サマータイムマシン・ブルース」などの傑作を生み出してきた上田は、タイムトラベルものを得意とするクリエイターとして知られている。映画「カメラを止めるな!」の元ネタとなった舞台の制作陣とも縁が深く、ユニークな時間軸の扱い方と人情味あふれるドラマ作りが持ち味だ。子どもから大人まで楽しめる「映画ドラえもん」の脚本に、彼のタイムトラベル観がどう反映されるか——原作ファンはもちろん、上田作品のファンにとっても見逃せない一作になるだろう。

「映画ドラえもん」シリーズは、毎年春休みに公開される国民的映画として46年以上の歴史を誇る。原作は藤子・F・不二雄による同名漫画で、22世紀からやってきたロボットのドラえもんと、勉強も運動も苦手な小学生・野比のび太の友情と冒険を描く。劇場版は原作エピソードの映画化だけでなく、近年はオリジナルストーリーへの挑戦も続いており、今作もその流れを汲む意欲作となっている。

公開は2027年春を予定。キャスト情報やPV、さらなるストーリー詳細など、続報が出そろうにつれてその全貌が明らかになっていくはずだ。