50周年を飾る豪華な一冊
本日発売の週刊少年ジャンプ36号(集英社)は、「こち亀」50周年企画として二つの特別コンテンツが用意されている。ひとつは秋本治による新作読切、そしてもうひとつが「週刊少年ジャンプ作家が選ぶマイベスト『こち亀』エピソード」と題したとじ込み小冊子だ。現在ジャンプで連載中の作家たちが、数百話にのぼる「こち亀」の中から自身のお気に入りエピソードをセレクトするという企画は、作家同士のリスペクトが伝わる内容になっており、ファンにとっては新たな読み返しのきっかけにもなりそうだ。
「こち亀」とはどんな作品か
「こちら葛飾区亀有公園前派出所」は、秋本治が1976年から2016年まで週刊少年ジャンプで連載した国民的ギャグ漫画。東京・葛飾区の亀有公園前派出所に勤務する型破りな警察官・両津勘吉(通称・両さん)を主人公に、下町の人情と笑いを描き続けた。連載期間40年・全201巻という前人未到の記録を打ち立て、ジャンプの歴史そのものとも言える作品だ。連載終了後も根強いファンを持ち、50周年を迎えた今なお愛され続けている。
なぜ今回の企画が特別なのか
単なる記念号にとどまらない点が、今回の企画の面白さだ。現役のジャンプ作家たちが「こち亀」のどのエピソードを挙げるかは、そのまま「どの時代のジャンプで育ったか」を映す鏡でもある。ギャグあり、人情あり、時事ネタあり、マニアックな趣味話ありと、200巻以上にわたって多彩なエピソードを積み重ねてきた作品だけに、作家ごとのセレクトが大きく異なるはずで、小冊子を読むだけで世代やルーツの違いが浮かび上がってくる読み物になっているに違いない。また、秋本治本人による新作読切が「今の両さん」をどう描くのかも、長年のファンにとっては見逃せないポイントだ。
50周年という節目を経て、「こち亀」がどのような形で次の世代へと受け継がれていくのか、今後の展開にも引き続き注目したい。