「テニスの王子様」は1999年7月から2008年3月まで週刊少年ジャンプで連載され、主人公・越前リョーマが名門テニス部・青春学園に入部し、全国大会制覇を目指す姿を描いた作品だ。独特のキャラクター造形と、現実離れしながらも熱狂的な支持を集めた"テニス技"の数々で、一世を風靡した。その後継作にあたる「新テニスの王子様」は2009年3月にジャンプスクエア4月号でスタート。舞台を中学生から高校生の世界へと移し、国内の強豪たちが世界へ挑む新たな物語が展開されてきた。

約27年、二世代にわたって愛されたシリーズ

「テニスの王子様」が少年漫画の枠を超えて社会現象になったのは、テニスというスポーツの枠組みを大きく逸脱した、独自の"テニス哲学"にある。「才気煥発の極み」「無我の境地」といった概念は、当時のファンの間で合言葉のように使われ、ゲームや舞台ミュージカル「テニミュ」へと展開するなど、2.5次元文化の礎を築いた作品のひとつとも言える。

「新テニスの王子様」では、世界規模の大会という新たなフィールドで、さらにスケールアップした戦いが繰り広げられた。連載期間は16年以上に及び、原作ファンにとっては青春の一部と言っても過言ではない。完結を惜しむ声がSNS上で多数上がっているのも、それだけこの作品が長年にわたって読者の心に根を張ってきた証だろう。

ファンが注目すべき「最終回」の意味

今号のジャンプスクエアには「新テニスの王子様」のカラー扉が掲載されており、最終回にふさわしい特別な誌面が用意されている。27年という歳月は、連載開始当時に小学生だった読者が、今や30代を迎えるほどの長さだ。リョーマたちの成長を見守ってきた世代にとって、この最終回はひとつの時代の終わりを意味する。

一方で、「テニスの王子様」シリーズが築いてきた文化的な遺産——テニミュを筆頭とするメディアミックス展開——は今後も継続していくとみられる。連載こそ幕を閉じたが、許斐剛が生み出したキャラクターたちが完全に姿を消すわけではないはずだ。今後、コミックスの完結巻刊行や記念イベントなど、シリーズを締めくくる動きが続くことが予想される。長年のファンにとっても、新たに作品を知る人にとっても、節目となる情報を引き続き追っていきたい。