釣り下手な兎が出会う、恐れられた存在

NGC7Kによる読み切り「渡御(とぎょ)」が、本日8月19日に少年ジャンプ+で公開された。

本作の主人公は、月の海で魚を獲って団子にする仕事に就く兎のニハル。古来より「月には兎が住んでいる」という伝承があるが、本作はその世界観を独自に膨らませた設定が特徴的だ。ニハルは仕事熱心ではあるものの釣りの才能にはまったく恵まれておらず、上司や同僚からの嫌味を日々受けながら働いている。

物語が動き出すのは、ニハルが休日に出かけた釣りの場面。そこで彼女は、兎たちが恐れるある生物を釣り上げてしまう。この出会いが、タイトルにもある「冷たくて温かい恋」の始まりとなる。

「渡御」というタイトルに込められた意味

「渡御(とぎょ)」とは、神輿や神体が場所を移動することを指す言葉だ。月という神秘的な舞台と、神話的な雰囲気を持つキャラクター設定を踏まえると、このタイトルには単なる恋愛以上の、何かが"渡る"ことへの含意があるのかもしれない。

作者のNGC7Kについては現時点で詳細なプロフィールは明かされていないが、少年ジャンプ+という場でこの題材を選んだことは注目に値する。同プラットフォームはここ数年、商業誌の枠にとらわれない実験的な読み切りを積極的に掲載しており、本作もその流れの中に位置づけられる一作と言えるだろう。

月・兎・禁じられた存在との恋というモチーフは、どこか古典的な雰囲気を持ちながらも、現代のマンガ表現でどう描かれるのかが気になるところ。NGC7Kが今後どのような作品を発表していくのか、続報が待たれる。