20年越しの蘇生、しかし誰一人まともじゃない

8月19日発売のまんがタイムきららMAX10月号(芳文社)にて、ハンバーガーの新連載「コール・ミー・フランケンシュタイン」が始動した。

主人公は、元ギャルという異色の経歴を持つ引きこもり博士・虹乃橋ゆかり。彼女は20年前に怪死した親友3人――黄泉路はるか、蓮池愛美、賽河原華――を蘇らせることに人生を懸けてきた。そして長年の研究の末、ついに蘇生に成功する。

しかし、よみがえった3人の状態がひどい。はるかは頭に取り付けた電池が外れると再び死んでしまう体に、愛美は頭と胴体が分離したまま、華にいたってはほぼ別人の容姿で復活してしまった。めでたく再会を果たしたはずが、このままでは3人とも普通の日常生活を送ることすらできない。ゆかりが彼女たちをもとの姿に戻すべく奮闘する、青春取り戻しコメディだ。

きらら系×ホラー要素という異色の組み合わせに注目

タイトルの「フランケンシュタイン」が示す通り、蘇生した死者、電池で動く体、分離する頭部といったホラー・SF的なガジェットが作品の核になっている。それをきらら系の4コマ・コメディフォーマットに落とし込むという組み合わせは、かなり挑戦的だ。

「まんがタイムきらら」レーベルといえば日常系やゆるふわ系のイメージが強いが、近年はジャンルの幅が着実に広がっている。死と蘇生というシリアスな題材を扱いながら、青春コメディとして成立させるバランス感覚が、この作品の最大の見どころになるだろう。

また、「元ギャルの引きこもり博士」というゆかりのキャラクター造形も興味深い。一見ちぐはぐな属性の組み合わせが、どんなキャラクター像として描かれているのか。親友への執念から20年間研究に没頭してきたという設定は、コメディの皮をかぶった重い感情を内包しており、単純なギャグ漫画では終わらない奥行きを予感させる。

作者・ハンバーガーの今後の展開と、次号以降の掲載に引き続き注目したい。