スタッフ陣に見る、京アニの本気
PVの絵コンテ・ユニット演出を担当したのは中田宇乃。主人公のタオ・コンスタブルとベンジャミン・ローレンスの、静かで温かみのある交流を描いた映像となっている。中田はキーアニメーターの一人も兼任しており、もう一人のキーアニメーターはアニメーションディレクターの佐藤友美が務めた。
その他のスタッフも充実している。色彩設計には宮田香奈(「CITY The Animation」「境界の彼方」)、背景美術監督に原島真由、仕上げ監督に上野和樹と、いずれも京アニ作品を支えてきた実力派が名を連ねる。小説のPVとはいえ、スタッフィングの丁寧さに京アニらしさが滲み出ている。
原作を手がけるのは豪華な顔ぶれ
小説の著者は吉田玲子。「聲の形」や「パリのエトワール」の脚本で知られる、アニメ界屈指のストーリーテラーだ。イラストを担当するのは堀口悠紀子で、「けいおん!」「らき☆すた」のキャラクターデザインや、「デモンズクレスト」「ココロコネクト」のイラストで広く親しまれている。この二人が組んだというだけで、作品への期待値が一気に跳ね上がる。
物語の主人公は13歳の少年・タオ。母の再婚をきっかけに公立学校へ転入するが、新しい家族にも学校にも馴染めず、孤独な日々を送っている。そんな彼がある日、校舎の片隅でひっそりとコルチカムの球根を育て始め、プラチナブルーの瞳を持つ人物と出会うことで、物語が動き出す。
吉田玲子が得意とする繊細な人間関係の描写と、堀口悠紀子の柔らかなタッチが組み合わさった本作は、2023年11月22日に発売済み。今回のアニメPV公開が何らかの展開への布石となるのか、今後の京アニからの続報に注目したい。