『天は赤い河のほとり』の篠原千絵が帰ってきた
少女マンガ界の歴史ロマン作品を語るうえで欠かせない作家、篠原千絵が新連載マンガ『斎宮幻史譚(いつきのみやげんしたん)』を9月24日に開始することが明らかになった。ジャンルは「歴史ミステリー」と銘打たれており、舞台は日本の飛鳥時代、伊勢神宮に仕える斎宮(いつきのみや)の姫君を主人公に据えた物語となっている。
篠原千絵といえば、1995年から2002年にかけて連載された『天は赤い河のほとり』で一世を風靡した作家だ。古代ヒッタイト帝国を舞台に、現代から召喚された少女・夕梨とカイル皇子の壮大なロマンスと冒険を描いたこの作品は、累計発行部数も多く、海外でも高い人気を誇る。歴史的な異世界を舞台にした少女マンガの金字塔として、今なお多くのファンの心に刻まれている。
舞台は飛鳥時代の伊勢神宮、謎めいた斎宮の物語
今回の新作が特に興味深いのは、舞台を海外の古代文明ではなく、日本古代史に求めた点だ。飛鳥時代の伊勢神宮といえば、天皇の代理として神に仕えた未婚の皇族女性「斎宮」の制度が本格的に整備されていった時代であり、史料が少ないぶん謎も多い。「歴史ミステリー」というジャンル設定は、そうした史実の空白を活かした物語展開を予感させる。
篠原千絵は過去作でも、緻密な時代考証と人間ドラマを組み合わせる手腕を見せてきた。舞台が日本の古代となることで、これまでとは異なる文化的リアリティが加わり、ファンにとっては新鮮でありながらも、確かな作家の個性を感じられる一作になりそうだ。原作ファンとしては、あの独特の筆致で描かれる飛鳥の宮廷がどのようなものになるのか、今から期待が高まるばかりである。
連載開始は9月24日。続報や掲載誌の詳細など、今後の情報が出次第あらためてお伝えしたい。