「不条理雑貨店アンリアル」は、作者・片山愁が手がける不条理系ギャグマンガ。2022年6月に連載をスタートし、独特の世界観とシュールなユーモアで読者を楽しませてきた作品だ。タイトルに「不条理」を冠していることからも分かるとおり、日常の論理が通じない奇妙な雑貨店を舞台に、常識を外れたやり取りや出来事が繰り広げられるスタイルが特徴となっている。

片山愁という作家について

片山愁は、独自のセンスで不条理な笑いを描くことに定評のある作家だ。緻密なストーリーよりも、一コマ一コマの「ズレ」や「ボケ」の積み重ねで世界を構築するタイプの作風は、コアなギャグマンガファンから支持を集めてきた。「アンリアル」という言葉が示すように、現実感をあえて排除したシュールな笑いは、ハマる読者にはとことんハマる中毒性がある。

約3年の連載を振り返る

2022年6月の連載開始から今回の完結まで、約3年にわたって続いた本作。不条理ギャグというジャンルはストーリーに明確な「終わり」を設けにくいこともあり、どのようなかたちで幕を引いたのかは、ファンにとって気になるところだろう。作者がどんな結末を用意したのか、あるいは「オチ」すらも不条理に処理したのか——そのあたりも含めて、未読の方はぜひ単行本でまとめて体験してほしい。

不条理ギャグという、ある意味で作り手のセンスがダイレクトに問われるジャンルに真正面から取り組んだ本作の完結は、ひとつの時代の区切りとも言える。今後の片山愁の新作に向けて、続報が届くことを期待したい。