不老不死の食材として伝わる人魚の肉をめぐる珍道中を描いた作品で、独特の設定とタイトルのインパクトから、早くも読者の注目を集めている。
「人魚喰らわば」とはどんな作品か
タイトルの「人魚喰らわば」は、「毒を食らわば皿まで」という諺をもじったもの。不老不死をもたらすと伝えられる人魚の肉を求めて旅をする主人公の珍道中が、本作の軸となっている。
日本の民話や伝承では、人魚の肉を食べると不老不死になれるという言い伝えが古くから存在する。八百比丘尼(やおびくに)の伝説などが有名で、そうした和の怪異譚をベースにしたファンタジー・冒険作品として期待が高まる。
作者の幡屋誠は、これまでも独自の世界観を持つ作品を手がけてきた作家だ。今回の連載では、その世界観構築力がどのような形で発揮されるか、既存のファンはもちろん、新規読者にとっても気になるところだろう。
COMICポルタという舞台が持つ意味
連載の場となるCOMICポルタは、イースト・プレスが運営するWebマンガプラットフォーム。大手サイトとは一線を画した個性的な作品を積極的に展開しており、本作のような独創的な設定の作品との相性は抜群といえる。
「不老不死」「人魚」「珍道中」というキーワードの組み合わせは、シリアスになりすぎず、かといって軽すぎない絶妙なバランスを予感させる。人魚という幻想的な存在を「食材」として捉えるユニークな視点は、ありきたりなファンタジーとは一線を画すアプローチだ。
民話・伝承ベースのダークファンタジーは近年のマンガシーンでも根強い人気を誇るジャンルであり、本作がその系譜にどう新風を吹き込むのか、今後の展開に大いに期待したい。