魔法都市・東京で翻訳家が魔法使いに? 独特な世界観が魅力
本作の舞台は、魔界との国交が開けて50年が経過し、魔法文化が根付いた東京。主人公のグレイキースは、魔界の言語を人間の言葉に訳す「魔界語翻訳家」という少し変わった職業の持ち主だ。本来は地味な翻訳業のはずが、魔法で人助けをする腕前が口コミで広まり、翻訳とは無関係な魔法絡みの依頼が次々と舞い込んでくる。文句を言いながらもそれをこなしていくグレイキースのもとに、ある日、一人の女子高生が依頼を持ち込むところから物語は動き出す。
連載開始を記念した公式PVもすでに公開されており、独特の世界観の雰囲気を映像で確認することができる。
「獄丁ヒグマ」作者が仕掛ける新たな挑戦
帆上夏希といえば、ジャンプ本誌で連載された「獄丁ヒグマ」や、「鬼滅の刃」のスピンオフギャグ漫画「キメツ学園!」で広くその名を知られる作家だ。「獄丁ヒグマ」では刑務所を舞台にした独特のキャラクター造形と世界観が評価されており、今回の新連載でもその個性が存分に発揮されそうだ。
「魔界語翻訳家」という職業設定は、ファンタジー作品の中でも異色の切り口といえる。魔法使いや勇者ではなく、あくまで"言語の専門家"が主人公というところに、帆上夏希らしいひねりが感じられる。魔法と言語という二つの要素がどう絡み合っていくのか、連載を追うごとに世界観の深みが増していきそうだ。
なお、同号では冨樫義博「HUNTER×HUNTER」について「次回の掲載は決定次第本誌で発表いたします」との告知もあり、31号から10話連続で続いた掲載がひとまず区切りを迎えている。今号のジャンプは新連載スタートとHUNTER×HUNTERの動向という意味でも、ファンにとって見どころの多い一冊となった。
「グレイキースの魔界語訳録」の今後の展開や、さらなる世界観の広がりに注目していきたい。