庵野×出渕、夢の布陣で挑む劇場長編
発表によると、庵野秀明が企画・製作総指揮・監督を担当し、出渕裕が共同監督として参加する。タイトルに含まれる「√2199(ルート2199)」という表記が示すように、本作は2012年に制作・公開された「宇宙戦艦ヤマト2199」と何らかの関係を持つ作品であることが想像される。現時点ではティザービジュアルが公開されており、キャストや公開時期などの詳細情報は続報を待つ形となっている。
「ヤマト2199」とは何だったのか
「宇宙戦艦ヤマト2199」は、1974年に放送された伝説的SF作品「宇宙戦艦ヤマト」を現代的にリメイクした作品だ。出渕裕が監督・キャラクターデザインを手がけ、放射能汚染によって滅びゆく地球を救うため、14万8000光年の彼方にある惑星イスカンダルへと旅立つ宇宙戦艦ヤマトの乗組員たちを描いた。オリジナルへの深いリスペクトを保ちながら、設定やキャラクターを丁寧に再構築した完成度の高さで、往年のファンと新世代の両方を取り込み、大きな支持を得た作品である。
なぜこの組み合わせが注目されるのか
庵野秀明といえば、「新世紀エヴァンゲリオン」の生みの親であり、「シン・ゴジラ」「シン・ウルトラマン」「シン・仮面ライダー」と、昭和の特撮・アニメ文化を現代に問い直す作品を精力的に手がけてきたクリエイターだ。そもそも庵野自身が「宇宙戦艦ヤマト」をはじめとする昭和アニメに多大な影響を受けた世代であり、今回の参加は単なるコラボレーションではなく、深いところからくる必然性を感じさせる。
一方、出渕裕は「2199」の立役者として、ヤマトという作品の現代的な解釈を誰よりも深く体に刻んでいる人物だ。その出渕が共同監督として庵野と並ぶ体制は、「2199」の世界観を継承しながらも、庵野的な解釈や演出が加わるという、かつてないハイブリッドな作品になる可能性を示唆している。「√2199」というタイトルの数学的な記号が何を意味するのか——パラレルワールドなのか、別の視点から描き直す物語なのか——その点だけでも、想像が止まらない。
原作ファンにとっては期待と同時に、「2199」の完成された世界観がどう変化するのかという緊張感もあるだろう。だが、庵野と出渕という二人の巨人が真剣に向き合う作品が凡庸なものになるとは考えにくい。
続報となるキャスト・スタッフ・公開時期の発表が、いまから待ち遠しい。