「キノの旅」を生み出した黄金コンビが帰ってきた。電撃文庫などで長年にわたりタッグを組んできた時雨沢恵一と黒星紅白が、新たなシリーズ「Drifted ~ジョン・スミスの江戸漂流奇譚~」を11月10日に刊行する。タイトルに"漂流"と"奇譚"という二つのキーワードが並ぶことからも、不思議な縁と運命に翻弄される物語になりそうな予感が漂う。
江戸×超自然×ジョン・スミス——謎めくタイトルの正体
現時点で公開されている情報はタイトルと発売日のみだが、「ジョン・スミスの江戸漂流奇譚」というサブタイトルが強烈な引っかかりを残す。"ジョン・スミス"という西洋風の名前と"江戸"という時代設定の組み合わせは、異邦人が江戸の地に迷い込む異文化交流的な物語を想像させる。そこに「超自然系」というジャンル分けが加わることで、単なる歴史小説にとどまらない、妖怪や怪異、あるいは時空を超えた何かが絡む展開が期待できる。
「キノの旅」コンビだからこそ生まれる世界観
時雨沢恵一といえば、旅人キノとエルメスが国から国へと渡り歩く哲学的ロードノベル「キノの旅」で一世を風靡した作家だ。淡々とした文体の中に鋭い人間観察と世界の残酷さを滲ませる筆致は、今も多くのファンを持つ。そして黒星紅白のイラストは、キノをはじめとするキャラクターたちに独特の透明感と詩情を与え、作品の雰囲気を決定づける存在感を放ってきた。
この二人が手がける"江戸×超自然"という組み合わせは、時雨沢の持つ異文化・異世界への眼差しと、黒星紅白の幻想的なビジュアルが絶妙にはまりそうなフィールドだ。「キノの旅」で培った"旅人が異なる価値観の世界を渡り歩く"という構造が、江戸という閉じた時代に迷い込んだ異邦人の物語として再解釈されるなら、新シリーズながら既存ファンにも刺さる作品になる可能性は十分にある。
発売日は11月10日。 詳細なあらすじやカバーイラストなど続報の公開が待ち遠しい。このコンビの新たな挑戦がどんな物語を紡ぎ出すのか、続報に注目していきたい。