Yorushikaが新曲のアニメMVを公開
日本のバンド・Yorushikaが、『薬屋のひとりごと』第3期の第1クールオープニングテーマ「雲を抜けて風下へ私だけ」のアニメーション・ミュージックビデオを公開した。中国神話に登場する顔のない翼を持つ怪物「渾沌(こんとん)」からインスピレーションを得た、独特のスタイルで描かれた映像が話題を呼んでいる。
MVの監督を務めたのは、Yorushikaの過去作「アポリア」や「初夜」のMVも手がけた加藤竜。コンポーザーのn-bunaとともにストーリーボードを制作し、アニメーション工程にはMimei Aoume(青梅未明)も参加している。青梅は加藤とは以前から協力関係にあり、色鉛筆を用いた独特のタッチで描かれた『葬送のフリーレン』第2期エンディングアニメーションでも知られるクリエイターだ。作画・彩色には加藤竜と青梅のほか、加藤みなこも加わっている。
渾沌というモチーフが示す深み
今回のMVで注目したいのは、「渾沌」というモチーフの選択だ。渾沌は中国の古典『荘子』にも登場する存在で、混沌・無秩序・未分化の象徴とされる。顔のない姿は「見ること」や「知ること」への問いを内包しており、後宮という閉じた世界で真実を追い求める主人公・猫猫の物語とも深く響き合う。n-bunaとYorushikaが作品世界に寄り添った楽曲制作をしていることは第1期・第2期でも証明済みだが、今回はMVのビジュアルコンセプトにまで踏み込んだ作り込みが際立っている。
また、『葬送のフリーレン』第2期EDで広く注目を集めた青梅未明が参加していることも、アニメファンにとっては大きな見どころだろう。あの色鉛筆的な柔らかいタッチが、今回の幻想的な映像にどう溶け込んでいるか、ぜひ実際に確認してほしい。
作品情報と今後のスケジュール
「雲を抜けて風下へ私だけ」はSpotifyやApple Musicなど各種デジタルプラットフォームで配信中。
『薬屋のひとりごと』第3期は2026年10月2日に第1クールが放送開始。第2クールは2027年4月スタート予定となっている。原作は日向夏によるミステリー小説で、中国の王朝をモデルにした架空の帝国を舞台に、薬師の少女・猫猫が後宮に渦巻く謎を解き明かしていく物語だ。第1期・第2期を通じて高い評価を受けてきた本シリーズの続編として、期待値は言わずもがなだろう。
第2クールに向けてどんなオープニングが用意されるのか、またYorushikaとのタッグが続くのかどうかも含め、続報を楽しみに待ちたい。