米津玄師の主題歌起用が示す、本作への期待の大きさ

劇場版『薬屋のひとりごと 亡き貴妃の宝』は、TVアニメシリーズとして人気を博した「薬屋のひとりごと」フランチャイズ初の映画作品となる。今回公開された新トレーラーでは、これまでに別々のプロモーション映像で紹介されてきた新キャラクターたちも登場し、本作の世界観をより深く伝える内容になっている。

注目すべきは、主題歌に米津玄師の「春が灯り」が起用されたという発表だ。米津玄師といえば、社会現象を巻き起こしたドラマ主題歌や数々のアニメ関連楽曲で知られる、現在の日本音楽シーンを代表するアーティスト。その起用は、本作が単なるアニメファン向けの劇場版にとどまらず、より広い層へのアプローチを意識していることを強く示唆している。アニメの主題歌として彼の楽曲がどのような形で作品と絡み合うのか、早くも大きな関心を集めている。

監督は長沼範裕が務め、アニメーション制作はTOHO Animation STUDIOが担当。映画の物語は、原作者自身が書き下ろした新作ミステリーであることも、原作ファンにとって見逃せないポイントだ。

水上都市を舞台にした新たな謎——物語の概要

物語の舞台は、水上に広がる都市に隠された秘宝をめぐる新たなミステリー。皇帝から命を受けた壬氏は、5年前に亡くなった妃の「故郷に帰りたい」という遺言を叶えるため、その遺体を調べることになる。しかし、遺体は驚くほど美しい状態で保たれており、まるで生きているかのようだったという。

この不可解な謎を解くべく、壬氏は猫猫を連れて南方の碧南州へと旅立つ——そんな本作は、宮廷を飛び出した二人の冒険と謎解きが軸となっており、TVシリーズとはひと味違うスケール感が期待できる。

ノベライズ版も同時展開、映画に収まりきらなかった要素も収録

さらに、原作者の日向夏が映画のストーリーをもとにしたノベライズ版『薬屋のひとりごと 亡き貴妃の宝』を刊行することも発表されている。単なる映画のノベライズにとどまらず、映画本編に収録しきれなかった要素も盛り込まれるとのことで、映画を観た後にも新たな発見が待っている構成になっているという。初版には映画の第一弾キービジュアルを使用したワイド帯が付く予定だ。

原作小説・コミカライズ・TVアニメと、さまざまなメディアで多くのファンを獲得してきた「薬屋のひとりごと」。その初の劇場版が、米津玄師の楽曲とともにどのような体験を届けてくれるのか——12月11日の公開に向けて、続報から目が離せない。