アイスランドを旅する青年の物語、ついにアニメへ
「北北西に曇と往け」は、アリ・イリエ氏が「fellows!」(現「ハルタ」)にて連載した漫画作品。舞台はアイスランドで、日系アイスランド人の青年・縁(えにし)が、祖父の形見である老犬・クラウドを連れてアイスランド各地を巡る、ロードムービー的な作品だ。
広大な自然、独特の文化、そして人と人との静かな出会いと別れ——派手なバトルや恋愛要素に頼らず、風景と人間描写だけで読者を引き込む筆致は、連載当時から「ハルタ」の看板作品として高い評価を受けてきた。全8巻で完結しており、アニメ化の発表はその完成された物語世界がどう映像化されるかという点で、原作ファンにとって期待と不安が入り混じるニュースといえる。
映像化で問われる「空気感」の再現
この作品をアニメ化するうえで最大の課題となるのは、間違いなく「空気感」の再現だろう。アイスランドの荒涼とした溶岩台地、変わりやすい空模様、そして人口密度の低い土地ならではの静けさ——原作の魅力の多くは、台詞ではなくコマの余白と風景描写に宿っている。
担当スタジオやキャスト、スタッフ陣についてはまだ詳細が明らかになっていないが、これだけ「絵で語る」作品だけに、美術背景と音響設計の方向性が作品の出来を大きく左右する。原作者のアリ・イリエ氏がどこまで制作に関与しているかも、今後の続報で注目したいポイントだ。
アニメ化記念イラストとともに幕を開けたこのプロジェクト、キャストやスタッフ、放送時期など続報が出そろうにつれて、その全貌が明らかになっていくはずだ。