ASUKA7月号では、異なるジャンルの新連載が一挙に3本立ち上がり、読者にとって読み応えのある号となっている。ラインナップは、長乃あきら「夜のとばり食堂」、岩城そよご「害悪だけど撮ってくれますか?~バズ中毒コスプレイヤーの場合~」、緩丈慶「愛がいるならキミでいい」の3作品だ。

3作品それぞれの個性

「夜のとばり食堂」(長乃あきら)は、タイトルからも漂う幻想的な雰囲気が印象的な作品。「不思議な食堂」を舞台にした恋物語で、日常と非日常が交差するような世界観が期待される。食と恋愛を組み合わせた設定は、ファンタジー色の強いASUKAの読者層にマッチしている。

「害悪だけど撮ってくれますか?~バズ中毒コスプレイヤーの場合~」(岩城そよご)は、現代的なSNS文化やコスプレシーンをテーマにした作品。「バズ中毒」というワードが示すように、承認欲求やSNSとの向き合い方を絡めたストーリーになりそうで、今の時代ならではのリアルな感覚が詰まっているのではないかと興味をそそられる。

「愛がいるならキミでいい」(緩丈慶)は、タイトルだけでもキャラクター同士の複雑な感情が透けて見えるような恋愛作品。「愛が必要なら誰でもいい、でもキミがいい」という逆説的なニュアンスが、一筋縄ではいかないラブストーリーを予感させる。

少女マンガ誌ASUKAが仕掛ける新たな波

ASUKAはKADOKAWAが発行する少女マンガ誌で、ファンタジーや恋愛を軸にした作品を多数輩出してきた。今回のように一号で3本の新連載を同時スタートさせるのは、誌面を大きく刷新しようという編集部の意気込みの表れともいえる。ジャンルの異なる3作品をそろえることで、既存の読者だけでなく新たな読者層の獲得も狙っているのだろう。

それぞれの作家がどのような個性を発揮し、連載を通じてどんな物語を紡いでいくのか——今後の展開に注目していきたい。