時雨沢恵一による初のオリジナル漫画『ケモノたちのペレグリナティオ』が、週刊コロコロコミックのウェブサイトにて連載開始。『キノの旅』作者が漫画という新フィールドに挑む注目作だ。
時雨沢恵一×浅木はやと、異色のタッグが実現
今回スタートした『ケモノたちのペレグリナティオ』は、時雨沢恵一が原作・ストーリーを担当し、漫画家・浅木はやとが作画を手がけるオリジナル漫画。週刊コロコロコミックの公式ウェブサイト上で連載が始まった。時雨沢にとってこれが初のオリジナル漫画作品となる点は、長年のファンにとっても見逃せないポイントだろう。
タイトルの「ペレグリナティオ(Peregrinatio)」はラテン語で「旅」や「巡礼」を意味する言葉。時雨沢の代表作『キノの旅』も旅をテーマにした作品であり、作者の根底にある「旅」というモチーフが、今作にも受け継がれている可能性がある。ケモノたちが主役というユニークな設定と合わさって、どんな世界観が展開されるのか、早くも興味をそそられる。
『キノの旅』から続く、時雨沢恵一という作家の歩み
時雨沢恵一は、2000年3月に電撃hpにて黒星紅白のイラストとともに『キノの旅 -the Beautiful World-』の連載を開始。同年7月には電撃文庫より第1巻が刊行され、その独特の哲学的な語り口と旅の情景描写で多くの読者を魅了してきた。「国」という独立した世界を旅人キノとエルメスが訪れ、そこに生きる人々の姿を通して人間の本質を問い続けるというスタイルは、ライトノベル界においても異彩を放つ存在感を示してきた。
アニメ化も複数回行われており、シリーズとしての人気は今なお根強い。そんな時雨沢が、小説という枠を飛び出して漫画という表現媒体に初挑戦するのは、作家としてのキャリアにおいても大きな転換点といえる。コロコロコミックという、どちらかといえば低年齢層をターゲットにしたプラットフォームを選んだことも興味深く、『キノの旅』とは異なる読者層への新たなアプローチが感じられる。
新たな「旅」の物語に期待
小説で培った世界観の構築力と、浅木はやとの漫画表現がどのように融合するのか。原作者自身がオリジナルで手がける作品だけに、既存のファンにとっても予測のつかない新鮮さがある。連載が進むにつれて明らかになるであろう設定やキャラクターの詳細に、引き続き注目していきたい。