聡明な令嬢が"悪女"を演じながら王太子の教育係へ

本作は、里海慧による原作小説をもとに、環がコミカライズを手がけたラブファンタジー作品だ。本日4月30日に待望の第1巻が発売となった。

物語の主人公は、あえて"悪女"を演じることで周囲をコントロールしようとする聡明な令嬢。ところがその知略と洞察力を買われ、素直すぎるほど純粋な王太子の教育係に抜擢されてしまう。腹の中を読まれることなど慣れっこのはずの彼女が、まっすぐすぎる王太子に翻弄されていく様子が物語の軸となっている。

「嘘を見破る」能力が生む、予測不能な駆け引き

タイトルにもある「嘘を見破る」という要素は、本作の核心だ。人の言葉の裏を読み、場の空気を瞬時に把握できる主人公と、そもそも嘘をつく発想すらない王太子という対照的な二人の組み合わせは、恋愛ものとしてだけでなく、頭脳戦・心理戦的な面白さも期待させる。

悪女ヒロインものは近年のコミカライズ市場で人気ジャンルのひとつだが、本作が一線を画しているのは、主人公が本質的には悪女でなく、あくまで"演じている"点にある。その仮面がいつ、どのように崩れていくのか——読者が最も気になるであろう部分を、コミカライズがどこまで丁寧に描いていくかが注目ポイントになりそうだ。

原作ファンにとっては、環のビジュアル解釈が原作のイメージとどれだけ重なるかも気になるところ。第1巻の発売を機に、今後の展開や続刊情報にも引き続き注目していきたい。