前世の記憶を取り戻した魔王の娘が動き出す
島崎無印が原作を手がけ、神吉李花が作画を担当する新連載「闇落ち令嬢は魔王の娘アリスに転生したので王都で暗躍することにしました」が、5月6日にガンガンONLINEのアプリ版にて連載をスタートした。
主人公のアリストフェレスは魔王の娘だが、かつて名家の令嬢・レベッカとして生きていた前世の記憶を持つ。その前世では、信頼していた友人のエレノアに裏切られ婚約者を奪われたうえ、ありもしない罪を着せられ、一家ごと火刑に処されるという凄惨な末路をたどっていた。
転生して魔王の娘となった今、アリストフェレスは人間の姿に変じて王都へと乗り込み、かつて自分を陥れた者たちへの復讐を静かに開始する——というのが本作の幕開けだ。
「闇落ち×転生」の組み合わせが生む独特の緊張感
転生ものとしての構図は一見オーソドックスに見えるが、本作が際立っているのは主人公がすでに「魔王の娘」という圧倒的な立場にいる点だ。か弱い令嬢が力をつけて復讐するのではなく、強大な力を持つ存在が人間社会に潜入し、内側から崩していくという設定は、ジャンルの定番に新鮮なひねりを加えている。
また、「前世で裏切られた」という動機は読者の共感を引き出しやすく、アリストフェレスがどこまでを「復讐」と定義し、どう実行していくのかというプロセスそのものが物語の核になりそうだ。王都での暗躍がどこまで周囲に気づかれずに進むのか、あるいはどこかで誰かに正体を見抜かれるのか——序盤から緊張感のある展開が期待できる。
ガンガンONLINEはこれまでも「転生もの」「悪役令嬢もの」の連載を多数抱えてきたが、本作はその両方の要素を持ちながら、復讐劇という重めのテーマで差別化を図っている点が興味深い。原作の島崎無印がどのようなシナリオを描くのか、そして神吉李花の絵柄がアリストフェレスというキャラクターにどんな表情を与えていくのかにも注目したい。
連載はアプリ版からのスタートとなっているが、今後のWeb版への展開や単行本化など、続報が待たれるところだ。