サキュバスと人間が共生する世界を舞台に、互いに思いを隠しながらすれ違い続ける2人のラブコメディが、いよいよ幕を開けた。
「むっつりサキュバス」と「むっつり意識高い系」の甘酸っぱいすれ違い
本作の主人公は、クラスで人気のサキュバス女子・加藤えむと、同級生の唯颯人。唯はえむのことが気になっているものの、オタク趣味を共有する友人であるえむに「特別な存在」として見てほしいという思いから、自分の気持ちをひたすら隠し続けている。
しかし実は、えむの側も唯に密かに思いを寄せていた。互いに好意を持ちながらも、それを表に出せない2人のもどかしいやりとりが物語の核心となる。タイトルにある「むっつり」という言葉が示す通り、ストレートに気持ちを伝えられないキャラクター同士のすれ違いが、作品最大の魅力になりそうだ。
「恋と嘘」ムサヲが描く、新たな世界観に注目
作者のムサヲといえば、「政府が定めた相手としか恋愛できない」という独自のルールを設定した恋愛マンガ「恋と嘘」で広く知られる存在だ。社会制度や特殊な設定をラブコメの舞台装置として巧みに活用し、読者を引き込む手腕には定評がある。
今回の「リリむホリック」でも、サキュバスと人間が共生する社会という独自の世界観を土台に据えており、「恋と嘘」で培ったムサヲ流のアプローチが存分に発揮されそうだ。サキュバスというキャラクターは、その性質上「誘惑するのが得意なはず」というイメージがあるが、えむがそれをうまくできない理由や葛藤がどう描かれるのかも、読み進める上での楽しみになるだろう。
週刊少年マガジンという少年誌の舞台で、ムサヲがどこまでこのすれ違いを引っ張り、どう着地させるのか。今後の展開から目が離せない。