訃報の詳細

作曲家・ジャズピアニストの大野雄二が、老衰のため5月4日に逝去していたことが明らかになった。死去から約10日後の5月13日に公式に報じられた。

大野雄二の名前を知らなくても、「ルパン三世のテーマ」を耳にしたことがない人はほとんどいないだろう。あのファンキーでクールなジャズのメロディは、1977年放送の「ルパン三世 PART2」から始まり、半世紀近くにわたって日本のポップカルチャーに深く根を張り続けた。劇場版「ルパン三世 カリオストロの城」(1979年)の音楽も彼が手がけており、宮崎駿監督の映像世界を音で彩った功績もきわめて大きい。

「ルパン三世」とはどんな作品か

「ルパン三世」は、モンキー・パンチ原作のマンガを原作とするアクションコメディアニメだ。世界を股にかける大泥棒・ルパン三世を主人公に、相棒の次元大介、謎めいた美女・峰不二子、孤高の剣士・石川五ェ門、そしてルパンを執拗に追う銭形警部という個性豊かなキャラクターたちが絡み合う。ハードボイルドな世界観の中にユーモアとスタイリッシュさが同居した、日本アニメを代表するシリーズのひとつである。

ジャズとアニメの橋渡しをした存在

大野雄二がアニメ音楽に残した功績は、単に「名曲を作った」という話にとどまらない。本格的なジャズのサウンドをアニメという大衆文化の中に持ち込み、子どもから大人まで幅広い層に届けたという点で、当時としては非常に先進的な試みだった。

「ルパン三世のテーマ」はその後も何度もアレンジされ、シリーズが新作を重ねるたびに新しい世代の耳に届き続けた。それはひとえに、原曲が持つ普遍的な格好よさゆえだろう。ジャズという音楽ジャンルへの入り口として、この曲がきっかけになったというファンも少なくないはずだ。

大野雄二という名前とともに、「ルパン三世のテーマ」があり続ける限り、その音楽は色褪せることなく語り継がれていく。彼の遺した音楽が、これからも新しいファンの心に届くことを願いたい。