まさかの新作読み切りが降臨
ゆうきまさみによる「機動警察パトレイバー」の新作読み切り「機動警察パトレイバー2026」が、5月18日発売の週刊ビッグコミックスピリッツ25号(小学館)に掲載された。
オリジナルのマンガ版が連載されていたのは週刊少年サンデーだったこともあり、同じ小学館系列とはいえスピリッツへの掲載はやや意外な形。それだけに、今回の読み切りは多くのファンにとって嬉しい不意打ちとなったはずだ。タイトルに「2026」と冠されているとおり、現実の私たちと地続きの年代が舞台になっているのも、なんともくすぐったい設定である。
「パトレイバー」とはどんな作品か
「機動警察パトレイバー」は1988年、ゆうきまさみ、出渕裕、伊藤和典、高田明美、押井守という豪華なクリエイター集団・HEADGEAR(ヘッドギア)によって生み出された作品だ。初期OVAの発表と同時に、ゆうきによるマンガ版が週刊少年サンデーで連載をスタート。アニメ・マンガ・劇場版と多方面で展開し、日本のロボット作品史に確かな足跡を残した。
マンガ版の舞台は、汎用人間型作業機械「レイバー」が社会に普及した1998年から2002年頃の近未来。警視庁特車二課に配属された若き女性パイロット・泉野明を中心に、個性豊かな隊員たちが日常と事件を行き来しながら成長していく姿が描かれた。ハードなSF設定でありながら、人情味あふれるキャラクターたちが織りなす空気感が、今なお根強いファンを持つ理由のひとつだろう。
約24年後の世界で、あのキャラたちは
今回の読み切りはそのマンガ版に基づいた後日談であり、物語の終盤から数えると約24年後にあたる2026年が舞台となる。作中には特車二課の精神的支柱ともいえる後藤喜一の登場も確認されており、あの飄々とした姿が現代に蘇ることへの期待は高い。
マンガ版の連載終了から長い年月が経過した今、ゆうきまさみ自身の筆でキャラクターたちの「その後」が描かれるというのは、単なるファンサービスにとどまらない意味を持つ。1988年の作品世界が設定していた「近未来」の年代を、現実の私たちがとっくに追い越してしまった今だからこそ、2026年という地点に立つキャラクターたちを描くことには独特のリアリティがある。原作ファンならば、かつての「未来」が「現在」として描かれる感覚に、感慨を覚えずにはいられないはずだ。
週刊ビッグコミックスピリッツ25号は現在発売中。今後、この読み切りが新たな展開への布石となるのかどうかも含め、引き続き動向に注目したい。