格闘マンガの猛者がグルメ漫画に登場
「バキ」シリーズといえば、板垣恵介が描く超人的な格闘者たちの死闘が醍醐味の作品だ。その外伝として今回スタートしたのが、「バキ外伝 独歩 ー独り飲み喰い歩きー」。タイトルにある「独歩」とは、シリーズ屈指の人気キャラクター・花山薫と並んで語られることも多い、空手の達人・愚地独歩のことだ。
本作は板垣恵介が原案を手がけ、ネーム原作を「浦安鉄筋家族」などで知られる浜岡賢次が担当。作画は林たかあきが務めるという、異色かつ豪華な布陣で制作されている。タイトルが示す通り、独歩がひとりで飲み歩き、食べ歩くというグルメ漫画のフォーマットを採用しており、「バキ」シリーズのなかでもかなり異質な一作となっている。
「バキ」×グルメという異色の組み合わせ
「バキ」の外伝作品はこれまでにも複数展開されており、範馬勇次郎を主役に据えたものや、ピクル、宮本武蔵など特定のキャラクターにフォーカスした作品が生まれてきた。しかしグルメに特化した外伝は今回が初めてであり、ファンにとっても想定外の方向性といえるだろう。
愚地独歩は「バキ」本編において、空手の鬼と称される実力者でありながら、どこかユーモラスな一面も持つキャラクターとして描かれてきた。その独歩が飯を食い、酒を飲む姿を描くというコンセプトは、一見ギャップ萌えのような企画に見えるが、浜岡賢次という「笑い」のプロがネームを担当している点が重要だ。「浦安鉄筋家族」で培ったテンポ感とギャグセンスが、バキ世界の濃いキャラクターとどう化学反応を起こすか、そこが本作最大の見どころになるはずだ。
板垣恵介・浜岡賢次・林たかあきという三者の個性がどう融合するか、連載が進むにつれてその全貌が明らかになっていくだろう。月刊チャンピオンRED各号での展開に引き続き注目したい。